『筑前國続風土記』によれば、元応2年(1320年)に開基された。開山は乗阿上人。 寺の名前の由来は、施主が稱阿名阿という父子であり、その父子の上の字をとって稱名寺という。
「戦争は人の命を奪うだけでなく、文化までも破壊してしまう。その象徴だよね」 福岡市東区馬出の称名寺。元小学校教諭、川口勝彦さん(75)(福岡市早良区梅林)は、 大仏という主を失った石製台座を見上げ、つぶやいた。
青銅製の釈迦如来座像「旧博多大仏」は博多仏師、高田又四郎(1847~1915年)が その原型を制作し、1912年(明治45年)に称名寺に建立された。 高さ約5・5メートルの堂々とした姿は地元でも親しまれていたが、戦争激化に伴い、 44年、金属供出のため姿を消した。今では大仏があったことさえ知る人も少ない。